- 「最近いびきや歯ぎしりが目立つと指摘された」
- 「いびきとともに口臭の悪化を自覚している」
このような症状にお悩みの方は注意が必要です。
いびき・歯ぎしり・口臭自体が直接的に重篤な症状であるわけではありませんが、これらの症状の悪化には背景に何らかの病気が隠れている可能性があり、一部では「死のサイン」と表現されることもあります。
そこでこの記事では、いびき・歯ぎしり・口臭が本当に死のサインであるのかどうか、なぜ死のサインと呼ばれるのかを詳しく解説します。
この記事を読むことで、いびき・歯ぎしり・口臭の原因やリスク、対策法を知ることができるため、ぜひご一読ください。

いびき・睡眠時無呼吸症候群の改善を支援する専門団体。医師や睡眠改善インストラクター等の専門家と連携し、エビデンスに基づいた最新の睡眠情報を発信。いびきに悩む方やその家族が、正しい知識で適切な対策を選択できるようサポートしています。
いびき・歯ぎしり・口臭は死のサインって本当?
いびき・歯ぎしり・口臭などの症状を認める方の中には死のサインという言葉に恐怖を感じる方もいるでしょう。
しかし、これら3つの症状は誰でも起こり得る症状であり、必ずしも死のサインであるとはいえません。
一方で、これらの症状を認める場合は睡眠時無呼吸症候群などの命に関わる病気が隠れている可能性があるため、注意が必要です。
いびき・歯ぎしり・口臭があっても「死のサイン」とは限らない
結論から言えば、いびき・歯ぎしり・口臭があるだけで、命に関わる状態や「死のサイン」と判断することはできません。
どの症状も生理現象として起こり得る症状であり、たとえこれらの症状を認めてもすぐに病気であるとは確定できないためです。
とはいえ、これらの症状を認める場合は油断は禁物であり、症状の背景に睡眠時無呼吸症候群などの病気が隠れている可能性はあるため、放置してよいとは限りません。
早期に対策することで病気の進行を防げる可能性がありますが、症状を放置すると病気の発見が遅れる場合があります。
「死のサイン」という言葉だけで過度に不安になるのではなく、症状の頻度や睡眠中の呼吸状態を早期に確認することが重要です。
「いびき・歯ぎしり・口臭は死のサイン」といわれる理由
そもそもなぜ「いびき・歯ぎしり・口臭は死のサイン」といわれるようになったのでしょうか?
元々「いびき・歯ぎしり・口臭は死のサイン」という表現は、2018年の『週刊朝日』でも特集タイトルとして使われたことがあり、以前から健康リスクへの注意喚起として用いられてきた表現です。
しかし、いびき・歯ぎしり・口臭は必ずしも死を予告するサインではないため、医学的な診断名や病態を示す表現ではありません。
一方で、これらの症状を軽視していいわけではありません。
いびき・歯ぎしり・口臭などを認める場合、原因として睡眠時無呼吸症候群など、健康リスクにつながる病気が隠れているケースがあるためです。
特に注意したい「危険ないびき」のサイン
自身のいびきが本当に死のサインなのか気になる方も少なくないでしょう。
特に注意したい「危険ないびき」のサインは、具体的に下記の5つです。
- 大きないびきの途中で呼吸が止まる
- 呼吸停止後に息を詰まらせるように再開する
- いびきとともに日中強い眠気を自覚している
- いびきをかいた後の起床時に頭痛を自覚している
- 睡眠時間を確保しても疲労感が抜けない
これらのサインを認める場合、いびきがただの生理現象ではなく睡眠時無呼吸症候群を発症している可能性があるため、注意が必要です。
家族やパートナーから「睡眠中に呼吸が止まっている」と指摘されている場合は、医療機関を受診して相談してみると良いでしょう。
なお、下記の記事では病気のサインとなるいびきの特徴について詳しく解説しているため、ぜひこちらもご一読ください。
一般社団法人 いびき無呼吸改善協会いびきの中には、病気が隠れている可能性があり、注意が必要なケースもあります。
危険ないびきの特徴や病気との関係については、以下の記事で詳しく解説しています。

いびき・歯ぎしり・口臭が同時に起こる原因と関係性
いびき・歯ぎしり・口臭は必ずしも同時に起こるわけではなく、それぞれ別の原因で起こる場合ももちろんありますが、口呼吸や睡眠時無呼吸など共通する要因が関係するケースもあります。
その場合、主に下記の3つのメカニズムでいびき・歯ぎしり・口臭が同時に生じます。
睡眠中の口呼吸によっていびきと口臭が起こる
睡眠中の口呼吸は、いびき・歯ぎしり・口臭が同時に起こる原因の1つです。
睡眠中は通常であれば鼻呼吸が主ですが、鼻づまりや気道の狭まりなどを認める場合、鼻呼吸が困難で口呼吸の割合が増加します。
口呼吸の場合、吸気時に下顎が後下方に移動するため、その後方に位置する気道が狭窄しやすくなり、いびきの原因となります(いびきは狭窄した気道を空気が通過する際に生じる粘膜の振動音)。
また、鼻呼吸であれば吸い込んだ空気が鼻腔を通ることで、吸い込んだ空気は加温・加湿されますが、口呼吸の場合は加湿・加温されず、寒冷・乾燥した空気が流入するため、口腔内が乾燥し、起床時の口臭や口の乾きにつながるため、注意が必要です。
起床時に口や喉が乾いている場合や口臭が特に強い場合は、睡眠中の口呼吸がないか確認することも大切です。
睡眠中の歯ぎしり・食いしばりが関係している
睡眠中の歯ぎしり・食いしばりが多い方は、いびきや口臭の悪化につながります。
睡眠中に無意識に歯ぎしりや食いしばりを行う行動異常、いわゆる「睡眠時ブラキシズム」はストレスや過度なアルコール・喫煙、睡眠の質の低下、睡眠時無呼吸症候群との関連が報告されています。
これらの原因で歯ぎしりが生じると、朝の顎のだるさ、歯のすり減り、知覚過敏などが起こる場合があるため、注意が必要です。
また、原因が睡眠時無呼吸症候群の場合は同時にいびきや口臭を生じやすくなるため、いびき・歯ぎしり・口臭が同時に起こる可能性があります。
一方で、歯ぎしり=睡眠時無呼吸症候群と判断できるわけではないため、歯ぎしりの原因をしっかり調べることも重要です。
睡眠時無呼吸が関係している可能性がある
いびき・歯ぎしり・口臭が同時に起こる原因として睡眠時無呼吸症候群の可能性も挙げられます。
睡眠時無呼吸症候群とは、何らかの原因で睡眠中に気道が狭くなったり塞がったりすることで、大きないびきや無呼吸が起こる病気です。
睡眠時無呼吸症候群では、睡眠中の呼吸障害や口呼吸によって口腔内が乾燥し、口臭につながる場合があります。
また、睡眠時無呼吸症候群で呼吸が止まりそうになると、身体は気道を開こうとして無意識に顎を動かし、これが歯ぎしりを引き起こす防御反応として働くと考えられています。
以上の理由から、睡眠時無呼吸症候群を発症するといびき・歯ぎしり・口臭が同時に生じやすいですが、必ずしもこれらの症状が同時に認められるからといって睡眠時無呼吸症候群と決まるわけではありません。
いびき・歯ぎしり・口臭だけで自己判断せず、無呼吸などが疑われる場合は検査で睡眠中の呼吸状態を確認する必要があります。
一般社団法人 いびき無呼吸改善協会大きないびきに加えて睡眠中の無呼吸がみられる場合は、睡眠時無呼吸症候群が隠れている可能性があります。
睡眠時無呼吸症候群を治療せずに放置するリスクについては、以下の記事も参考にしてください。

いびき・歯ぎしり・口臭が気になるときの対処法と受診目安
いびき・歯ぎしり・口臭が気になる方にとって気になるのは、セルフケアによる対処法と病院受診の目安でしょう。
できれば自宅でのセルフケアで改善したいところですが、本当に死のサインであるなら早期に受診が必要です。
ここでは、自宅で確認できるポイントや生活習慣の見直し、医療機関の受診目安について詳しく解説します。
まずは睡眠中のいびきや無呼吸を確認する
いびき・歯ぎしり・口臭が気になるときの対処法として、まずは睡眠中のいびきや無呼吸を確認することが重要です。
原因として睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合は、セルフケアだけで様子を見ず、医療機関で相談することが重要です。
睡眠中のいびきや無呼吸を自身で確認することは困難であるため、家族やパートナーに、いびきの大きさや呼吸が止まっていないか確認してもらうか、スマートフォンの録音機能や睡眠記録アプリなどを活用する方法がおすすめです。
大きないびきが突然止まる、息苦しそうに呼吸を再開するなどの様子を認める場合、睡眠時無呼吸症候群の可能性があるため、医療機関への受診を検討しましょう。
一般社団法人 いびき無呼吸改善協会自分では睡眠中のいびきや呼吸の変化に気づきにくいため、まずは現在の状態を確認することが大切です。
いびきのセルフチェック方法については、以下の記事で詳しく紹介しています。

生活習慣や口呼吸を見直す
生活習慣や口呼吸を見直すこともいびき・歯ぎしり・口臭が気になるときの対処法の1つです。
生活習慣と気道の開通性には密接な関わりがあり、特定の生活習慣によって、いびきや睡眠時無呼吸のリスクが高まる場合があります。
例えば、過度な飲酒や喫煙、暴飲暴食による肥満や仰向けでの睡眠などは、いびきや睡眠時無呼吸に関連する要因です。
また、鼻づまりやアレルギー性鼻炎などによる鼻づまりは口呼吸の割合を増加させるため、やはりいびき・歯ぎしり・口臭の原因となります。
口臭が気になる場合は、水分補給や歯磨き、舌の清掃など基本的な口腔ケアを行い、それでも改善しない場合は虫歯や歯周病などほかの原因も考えられるため、必要に応じて歯科へ受診することも検討しましょう。
一般社団法人 いびき無呼吸改善協会いびきが気になる場合は、生活習慣や寝方など日常生活で取り組める対策から始める方法もあります。
自宅で実践しやすいいびき対策については、以下の記事も参考にしてください。

大きないびき・無呼吸がある場合は医療機関で検査を受ける
上記のようなセルフケアでもいびきが改善しない場合や、大きないびき・無呼吸を認める場合は睡眠外来、呼吸器内科、耳鼻咽喉科などで相談しましょう。
睡眠時無呼吸症候群の診断のためには、睡眠中の呼吸状態を確認する簡易検査や、さらに細かく睡眠中の脳波や体内の酸素飽和度などを確認する睡眠検査(終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG))を受ける必要があるためです。
また、いびきや無呼吸、口臭や歯ぎしりの原因は多岐にわたるため、原因によって適切な診療科や治療が異なります。
特に、いびきとともに歯ぎしりや顎の痛みが強い場合、もしくは口臭が続く場合は睡眠外来・耳鼻咽喉科と並行して歯科を受診することも検討すべきです。
いびき・歯ぎしり・口臭に悩んだ人の体験事例
同じような悩みを抱える人の体験談は自身の悩みの改善に大変役立ちます。
ここでは、いびき・歯ぎしり・口臭に悩んだ人の体験事例を下記の3つ紹介します。
30代女性|パートナーからいびきと歯ぎしりを指摘されたケース
33歳のAさんはデスクワーク中心で、平日は帰宅が遅く睡眠時間が短めと、日々多忙に働く女性です。
それまで本人はいびきの自覚はほとんどなかったそうですが、同棲を始めたパートナーから「いびきが大きい」「歯ぎしりの音がする」と指摘されたことで自身のいびき・歯ぎしりを初めて認識したそうです。
また当初は、いびき・歯ぎしり・口臭をそれぞれ別の問題だと考えていたそうですが、いびき・歯ぎしりを指摘されたことで朝起きたときに口の乾きや顎のだるさ、口臭が気になることもあったことを思い出し、これらの関連性を初めて疑うようになりました。
睡眠不足や就寝前の飲酒が原因と考え、自身で生活習慣の改善を試みたものの、いびきと朝の口の乾きが続いたため医療機関を受診し、簡易検査を受ける運びとなりました。
検査の結果、重度の睡眠時無呼吸は認められず、生活習慣の改善と経過観察を続ける方針となったそうです。
いびきや歯ぎしり・口臭は気づきにくい症状だからこそ、Aさんは自身の症状を自覚したり問題視することができていませんでした。
しかし、今回のことで家族やパートナーからの指摘を軽視してはいけないと強く実感したそうです。
40代男性|いびきと朝の強い口臭を家族から指摘されたケース
46歳男性のBさんは、営業職という仕事柄、仕事の付き合いで飲酒する機会が多く、数年間で体重が10kgほど増加しているそうです。
以前から妻にいびきを指摘されていましたが、多忙なせいもあり「疲れているだけ」と考えて放置していました。
しかし、体重の増加とともに朝の口の乾きや強い口臭を自覚するようになり、妻からは「寝ている間に呼吸が不規則なことがある」と言われたことで、医療機関へ受診する運びとなりました。
診察や検査で睡眠中の呼吸状態やいびきの原因を確認したところ、睡眠時無呼吸症候群の疑いを指摘され、生活習慣の改善やマウスピースなど複数の治療方法を提案されたそうです。
しかし、多忙であまり頻回に通院できないBさんは医師と相談し、適応を確認したうえでいびきのレーザー治療を選択しました。
治療後、家族からは「以前よりいびきが気にならなくなった」と言われたそうです。
実際に医師から複数の治療の選択肢を提示してもらえたことから、自己判断で対策を続けるのではなく、原因を確認して自分に合った治療を選ぶことが大切であると強く実感できたそうです。
一般社団法人 いびき無呼吸改善協会最近では、切らずに喉の震えを抑えるレーザー治療という選択肢もあります。
セルフケアでは改善しなかったいびきが、レーザー治療によって軽減し、睡眠の質や日中の眠気の改善につながるケースもあります。
ダウンタイム中の様子や治療後の変化が気になる方は、下記の「いびきレーザー治療の体験談」を参考にしてみてください。

60代男性|長年のいびきを「年齢のせい」と放置していたケース
自営業を営む65歳男性のCさんは10年以上前から家族にいびきを指摘されていましたが、仕事が多忙であり、本人も家族も「昔からだから」「年齢のせい」と考えて深刻に捉えていなかったそうです。
しかし、最近になって朝起きても疲れが残っていたり、日中に眠気を感じる機会が増えていました。
さらに、歯科で歯のすり減りや口腔内の乾燥を指摘され、歯ぎしりや睡眠状態を意識するようになったそうです。
Cさんが睡眠中の様子を家族に改めて確認すると「大きないびきのあとに呼吸が止まっているように見える」と言われ、初めて自身が睡眠時無呼吸症候群であることを疑い、医療機関を受診する運びとなりました。
睡眠中の呼吸状態を検査したところ、睡眠時無呼吸症候群と診断され、医師と相談したうえでCPAP治療を開始しました。
治療を開始し、家族からは「以前よりいびきが気にならなくなった」と言われ、本人も朝の疲労感が軽くなったと感じたそうです。
長年続いているいびきでも、無呼吸や日中の眠気がある場合は放置せず、検査を受けることが大切であると実感したそうです。
一般社団法人 いびき無呼吸改善協会Cさんのように、症状が続いていても「いつものこと」と見過ごしてしまう場合があります。
いびきを放置することで考えられる影響については、以下の記事で詳しく解説しています。

【まとめ】いびき・歯ぎしり・口臭が重なる場合は睡眠中の呼吸状態も確認しよう
この記事では、いびき・歯ぎしり・口臭の原因や関連性について詳しく解説しました。
いびき・歯ぎしり・口臭が死のサインと一部で表現されたことは事実ですが、いびき・歯ぎしり・口臭があるだけで、死のサインとは判断できないことは改めて知っておきましょう。
一方で、これらの症状を認める場合、口呼吸や睡眠時無呼吸症候群などが複数の症状に関係している可能性があります。
またこれらの症状を認める場合、放置すると睡眠の質の低下や日中の眠気などにつながる場合があるため、特に大きないびきや無呼吸は放置しないことが重要です。
睡眠中の呼吸停止や日中の強い眠気などがある場合は医療機関へ受診し、必要に応じて検査を受けるよう心がけましょう。
一般社団法人 いびき無呼吸改善協会いびきは原因によって対処法が異なるため、まずは正しい改善方法を知っておくことが大切です。
男性と女性ではいびきの原因や治し方が異なるため、自分に合った対策を知りたい方は、男性のいびきの治し方・女性のいびきの治し方の記事をそれぞれご確認ください。



コメント