- 「いびきをかくと睡眠の質は悪くなる?」
- 「睡眠の質を改善するためにもいびきを改善する方法は?」
このような疑問をお持ちの方も少なくないでしょう。
いびきと睡眠の質は密接に関わっており、いびきの程度が悪化すれば睡眠の質が悪くなる可能性があります。
睡眠の質が低下すれば集中力の低下や疲労の蓄積など、さまざまな悪影響が出るため、早期に改善すべきです。
そこでこの記事では、いびきと睡眠の質の関係やいびきが起こる原因、いびきを改善して睡眠の質を高める方法などについて詳しく解説します。
この記事を読むことで、いびきの改善と睡眠の質の向上を目指すことができるため、ぜひご一読ください。

いびき・睡眠時無呼吸症候群の改善を支援する専門団体。医師や睡眠改善インストラクター等の専門家と連携し、エビデンスに基づいた最新の睡眠情報を発信。いびきに悩む方やその家族が、正しい知識で適切な対策を選択できるようサポートしています。
いびきをかくと睡眠の質が悪くなる?
いびきとは、睡眠中に狭くなった気道を空気が通過する際に生じる粘膜の振動音であり、音が大きいと一緒に暮らすパートナーや家族にとっては睡眠の邪魔になります。
また、単なる音の問題ではなく、睡眠中の呼吸や本人ならびに家族の眠りの深さに関係する場合があるため、注意が必要です。
ここでは、いびきと睡眠の質の関係性について詳しく解説します。
いびきによって眠りが浅くなることがある
いびきによって眠りが浅くなることがあるため、注意が必要です。
いびきは、睡眠中に気道が狭くなり、空気の流れによって周囲の組織が振動して生じる音であるため、気道が狭くなると、いびきが生じやすくなります。
気道が狭窄しているとその分空気を吸い込むのが困難になるため、睡眠中に覚醒反応が生じ、睡眠が分断される場合があります。
繰り返し中途覚醒(睡眠の途中で覚醒すること)してしまうなど、睡眠が分断されることで深い睡眠を十分に取りにくくなり、眠りが浅くなる場合があります。
また、過剰な飲酒や睡眠薬の常用はいびきをかく原因となりますが、それ自体が睡眠の質を低下させることが知られているため、可能な限り控えましょう。
睡眠時間が足りていても疲れが取れないことがある
睡眠時間を十分確保しているにも関わらず起床時に倦怠感や眠気を感じる方は、いびきによって睡眠の質が低下している可能性があります。
人によって満足できる睡眠時間は異なりますが、自身にとって十分な睡眠時間を確保しても、いびきによって睡眠の質が低下していると、脳や身体は十分な休息が得られない場合があります。
その結果、熟睡感の喪失、疲労感、起床時のだるさや頭痛、日中の眠気、集中力低下などさまざまな症状が生じます。
またこれらの症状は比較的自覚しやすいため、これらの症状が続く場合は、睡眠状態やいびきの有無を確認しましょう。
長く寝て睡眠時間を確保することももちろん大切ですが、睡眠の質や睡眠中の呼吸状態にも目を向ける必要があります。
うるさいいびきは家族やパートナーの睡眠の質にも影響する
いびきは自身の睡眠の質の低下だけでなく、一緒に暮らす家族やパートナーの睡眠の質にも影響するため、注意が必要です。
いびきの音が寝息程度であればそこまで問題にはなりませんが、大きくてうるさいいびきは騒音と言っても過言ではありません。
それほどの大きないびきをかくと、同室で寝ている家族やパートナーが何度も目を覚まし、睡眠が分断される場合があります。
その結果、家族にも「眠りが浅い」「朝すっきりしない」「日中眠い」といった睡眠不足の影響が生じる可能性があります。
「いびきがうるさい」という騒音の問題だけでなく、本人と家族双方の睡眠の質に関わる問題として考えることが重要です。
大きないびきや無呼吸がみられる場合は睡眠時無呼吸症候群に注意する
睡眠中に大きないびきや無呼吸がみられる場合は、睡眠の質が低下する睡眠時無呼吸症候群を発症している可能性があるため、注意が必要です。
睡眠時無呼吸症候群を発症すると、睡眠中に無呼吸(10秒以上の呼吸停止)や低呼吸(呼吸が浅くなり酸素低下などを伴う状態)を繰り返すため、睡眠が分断されて眠りが浅くなったり十分寝ても疲れが取れなかったりする場合があります。
特に、大きないびきが続く、いびきが途中で止まる、家族から呼吸が止まっていると指摘される場合は、睡眠時無呼吸症候群の可能性が高いです。
日中の強い眠気や起床時の頭痛などもみられる場合は、市販のいびき対策だけで様子を見続けるのではなく、医療機関への相談を検討しましょう。
いびきが起こる主な原因
ここまで、いびきは気道の狭窄や閉塞によって生じる粘膜の振動音と説明してきましたが、気道の狭窄や閉塞が生じる原因は多岐にわたります。
ここでは、いびきが起こる主な原因を4つ紹介します。
鼻づまりや口呼吸によって気道が狭くなる
鼻づまりや口呼吸によって気道が狭くなることは、いびきが起こる主な原因の1つです。
ヒトは睡眠中主に鼻で呼吸するため、花粉症やアレルギー性鼻炎、風邪などの影響で鼻呼吸がしにくくなり、口呼吸になりやすくなります。
しかし、口呼吸は吸気時(息を吸い込むとき)に下顎が後下方に移動するため、そのさらに後方に位置する気道が狭くなりやすく、いびきにつながる場合があるため、注意が必要です。
また、鼻呼吸であれば通過する空気が鼻腔を通過する際に加湿・加温されますが、口呼吸の場合は加湿・加温されないため、睡眠中に口呼吸になっているかどうかは、起床時の口の渇きや喉の違和感が手掛かりとなります。
これらの症状を自覚する方で鼻づまりを認める場合は、耳鼻咽喉科などで原因を確認しましょう。
飲酒・疲労・仰向け寝でいびきが起こりやすくなる
いびきが起こりやすくなる原因として、過剰な飲酒・疲労の蓄積・仰向け寝などが挙げられます。
アルコールには筋弛緩作用があるため、過剰な飲酒によって舌や気道を構成する筋肉が弛緩し、気道が狭くなることでいびきが起こりやすくなります。
また、疲労が強い日や睡眠不足が続いていると、いびきが強くなる場合があるため、注意が必要です。
さらに、仰向け寝は横向き寝と比較して舌が喉側へ落ち込みやすいため、気道が舌によって圧迫されやすくなり、いびきの原因となります。
これらの要因は比較的セルフケアで改善しやすいため、改めて自身の状況を確認してみると良いでしょう。
肥満や体重増加によって気道が狭くなる
肥満や体重増加によって気道が狭くなることも、いびきの原因の1つです。
肥満や体重増加によって首や喉周辺に付着した首周囲の脂肪などによって上気道が狭くなり、いびきにつながる場合があります。
以前はいびきを指摘されなかった人でも、体重増加をきっかけにいびきが目立つようになるケースも少なくありません。
特に、肥満度を示す指数であるBMI(体重(kg)÷身長(m)÷身長(m))が高い方はいびきのリスクが高まることが知られているため、自身で計算して高い方は注意が必要です。(日本肥満学会の基準ではBMI25以上を肥満と定義)
一方で、痩せ型でも舌の大きさや顎の形など、解剖学的な要因でいびきをかきやすい人はいるため、「いびき=肥満が原因」と決めつけないよう注意しましょう。
顎や喉の形・加齢による変化が影響する
元々の顎や喉の形や、加齢による解剖学的な変化が影響していびきが生じることもあります。
気道はさまざまな組織や筋肉、骨などに囲まれて形成されているため、生まれつき構造的に気道が狭い場合や、後天的に解剖が変化して気道が狭くなっていびきが生じる可能性があります。
例えば、顎が小さい、下顎が後方にある、舌が大きい、扁桃が大きいなど、顎や喉の生まれつきの形によっても気道が狭くなりやすいです。
また、加齢によって舌や喉周辺の筋力が低下すると、気道が狭くなりやすく、いびきが起こりやすくなる場合があります。
体型や生活習慣だけでなく、生まれつきの骨格や年齢もいびきの原因になり得ることを知っておきましょう。
いびきを改善して睡眠の質を高める方法
いびきは自身や周囲の家族・パートナーの睡眠の質を下げるだけでなく、自身の健康面にもさまざまな悪影響を及ぼすことが知られているため、原因を確認し、必要に応じて早めに対策することが重要です。
ここでは、いびきを改善して睡眠の質を高める方法を3つ紹介します。
いびきの原因は人によって異なるため、寝姿勢や生活習慣、鼻づまりなど自分に当てはまる要因から見直し、必要に応じて医療機関へ相談しましょう。
横向き寝など睡眠時の姿勢を見直す
いびきを改善して睡眠の質を高める方法として、横向き寝など睡眠時の姿勢を見直すことが挙げられます。
睡眠時の姿勢はいびきに影響する場合があり、寝姿勢によって舌の位置が変わることでいびきが生じやすくなる可能性があります。
例えば、仰向け寝の場合は弛緩した舌が重力の影響で後方に落ち込むため、舌の後方に位置する気道が狭窄しやすくなり、いびきをかきやすくなるのです。
一方で、横向きで寝ると舌が側方に移動するため、気道を確保しやすくなり、いびきが軽減する場合があります。
睡眠中に横向き寝を保ちにくい方には、抱き枕の利用などがおすすめです。
また使用する枕の高さなど、寝具が寝姿勢に影響するため、自分の体や骨格に合った寝具を選びましょう。
一般社団法人 いびき無呼吸改善協会いびきをかきにくい寝方や、横向き寝を維持しやすくするコツについては、下記の記事で詳しく解説しています。
枕やマットレスなど、寝具の選び方を見直したい方もあわせて参考にしてみてください。

鼻づまりや飲酒など、原因に合わせて対策する
いびきを改善して睡眠の質を高めるには、原因に合わせて対策することも重要です。
ここまで紹介した通り、いびきの原因は鼻づまりや飲酒などさまざまであるため、原因に合わせて適切な対策を取らなければ十分な改善は得られません。
例えば、花粉症や鼻炎などによる鼻づまりがある場合は、必要に応じて医師・薬剤師に相談し、適切な治療を受けましょう。
飲酒後にいびきが強くなる場合は、特に就寝前の飲酒を控えるなど生活習慣を見直すことも大切です。
他にも、体重増加が原因であればダイエットするなど、1つの対策方法にこだわらず、自身のいびきの原因に合わせて対策を取るよう心がけましょう。


いびきや無呼吸が続く場合は医療機関に相談する
生活習慣や寝姿勢を見直しても大きないびきが続く場合や、いびきや無呼吸が目立つ場合は医療機関に相談することも重要です。
セルフケアでも改善できない場合、何らかの解剖学的問題で気道が狭窄している、もしくは何らかの病気を発症している可能性もあるため、耳鼻咽喉科や睡眠外来などへの相談を検討しましょう。
また、家族から呼吸が止まっていると指摘された場合や、日中の強い眠気などがある場合は、睡眠時無呼吸症候群の可能性も考える必要があります。
睡眠時無呼吸症候群がある場合、睡眠の質が低下したり、さまざまな健康上の問題につながったりする可能性があります。
睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合は検査によって睡眠中の呼吸状態を確認し、原因や重症度に応じた治療を行うことが重要です。
いびきと睡眠の質に悩んだ本人・家族の体験事例
- 「いびきは本当に改善できる?」
- 「いびきが治ることで睡眠の質も向上する?」
このような疑問をお持ちの方に向けて、ここではいびきと睡眠の質に悩んだ本人・家族の体験事例を3つ紹介します。
20代女性|鼻づまりと口呼吸で眠りが浅くなっていたケース
27歳女性のAさんはデスクワーク中心に規則正しく健康的に働いていましたが、以前から花粉症やアレルギー性鼻炎を指摘されていたそうです。
同棲を始めてからパートナーに初めていびきを指摘され、鼻づまりが強い日に特にいびきが大きいと言われて初めていびきを自覚しました。
本人は朝の口の渇きや喉の違和感、十分寝てもすっきりしない感覚は自覚がありましたが、仕事の疲れだと思っていたそうです。
その後、自身で調べたところ、鼻づまりや口呼吸がいびきや眠りの浅さに関係する可能性を知り、鼻炎への対処や寝姿勢の見直しを始めたそうです。
対策後はパートナーから「いびきが気にならない日が増えた」と言われ、本人も朝の熟睡感に変化を感じるようになりました。
いびきは太っている人に多いと思っていたAさんですが、痩せ型の人でも鼻づまりや口呼吸によっていびきをかくことがあるため、周囲からの指摘や朝の状態に目を向けることが大切であると実感したそうです。
40代男性|睡眠時間を増やしても疲れが取れなかったケース
45歳男性のBさんは妻と子どもと3人で暮らしていますが、営業職で外で晩酌する習慣があったことから、30代後半から体重が増加傾向でした。
以前から妻にいびきを指摘されており、最近は朝の疲労感や日中の眠気も自覚し、睡眠時間を7〜8時間に延ばしても改善しなかったそうです。
そこで妻に確認すると、飲酒した日や仰向け寝でいびきが大きいことがわかり、飲酒を控える・横向き寝を試すなどセルフケアを行う運びとなりました。
しかし、セルフケアを行ってもいびきが改善せず、医療機関で検査したところ、軽度の睡眠時無呼吸症候群が認められました。
多忙なBさんは医師と相談したうえで、比較的侵襲の低いレーザー治療を受けることに決めたそうです。
治療後には家族からいびきが小さくなったと言われ、朝の疲労感も軽減しました。
今回のことで、睡眠時間を増やしても疲れが取れずにいびきが続く場合は、原因を調べたうえで適切な治療を検討することが大切だと実感したそうです。
一般社団法人 いびき無呼吸改善協会最近では、切らずに喉の震えを抑えるレーザー治療という選択肢もあります。
セルフケアでは改善しなかったいびきが、レーザー治療によって軽減し、睡眠の質や日中の眠気が改善したケースもあります。
実際に治療を受けた方が、痛みや効果をどのように感じたのか気になる方は、下記の「いびきレーザー治療の体験談」を参考にしてみてください。

60代夫婦|夫のいびきで夫婦ともに睡眠の質が低下していたケース
63歳男性のCさんは同年代の妻のDさんと二人暮らしで、これまで大きな病気などは指摘されていませんでした。
しかし、10年以上前からいびきは認めており、夫婦ともに「昔からだから」と深刻に考えていなかったそうです。
最近はCさんのいびきが大きくなり、妻のDさんが夜中に何度も目を覚ますようになったり、Cさん自身も朝の疲労感や日中の眠気を感じるようになったそうです。
また、睡眠中大きないびきのあとに呼吸が止まっているように見えることに妻のDさんが気づき、医療機関の受診を勧めました。
睡眠時無呼吸症候群を疑って医療機関を受診したところ、検査結果をもとに医師と相談してCPAP治療を開始する運びとなりました。
治療開始後は本人の体験として、いびきや疲労感に変化を感じたそうで、Dさんも夜中に起こされる回数が減ったそうです。
自分自身だけでなく、共に暮らす家族の睡眠の質にも影響するため、無呼吸や強い眠気がある場合は受診を検討することが大切であると実感したそうです。
【まとめ】いびきと睡眠の質の関係を知り、原因に合った対策をしよう
この記事では、いびきと睡眠の質の関係やいびきの原因・改善方法について詳しく解説しました。
いびきの背景に睡眠時無呼吸などの呼吸障害がある場合、睡眠が分断されることがあるため、睡眠時間を確保しているにも関わらず朝の疲労感や日中の眠気につながる可能性があります。
また、いびきは本人だけでなく、同室で寝る家族やパートナーの睡眠の質にも悪影響を与えるため、大きないびきや無呼吸がある場合は、早めに原因を確認することが重要です。
一方で、いびきの原因は鼻づまり、飲酒、仰向け寝、体重増加、加齢など人によって異なるため、1つの対策方法にこだわらず、自分に合った対策を行うことが大切です。
大きないびきや無呼吸がみられる場合は、セルフケアだけで様子を見続けず、医療機関への相談も検討しましょう。
一般社団法人 いびき無呼吸改善協会いびきは原因によって対処法が異なるため、まずは正しい改善方法を知っておくことが大切です。
男性と女性では原因や改善方法が異なるため、自分に合った対策を知りたい方は、男性のいびきの治し方・女性のいびきの治し方の記事をそれぞれご確認ください。



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