女性のいびきの治し方|今すぐできる対策とタイプ別対処法

  • いびきを指摘されたことがあり恥ずかしい
  • 女性は筋力低下やむくみによっていびきをかきやすいって本当?

このような疑問やお悩みをお持ちの女性も少なくないでしょう。

いびきは男性に多いイメージがありますが、女性でも発症することがあります。また、筋力低下やむくみ、ホルモンバランスの変動など、女性ならではの要因でいびきが悪化するケースもあるため、注意が必要です。

この記事では、女性のいびきの治し方や原因別の対処法について詳しく解説します。この記事を読むことで、女性のいびきの改善やより良い睡眠を目指すことができるため、参考にしてください。

この記事の監修者
dr-honda

本多 洋介 医師

2009年に群馬大学医学部医学科を卒業以降、関東圏の循環器病院で勤務。現在は、横浜市神奈川区にある「Myクリニック本多内科医院」の院長を務める。担当は内科・循環器内科。いびき、睡眠時無呼吸症候群のプロとして日々臨床に取り組む。累計、300人以上のいびき、睡眠時無呼吸症候群の患者を担当。

一般社団法人 いびき無呼吸改善協会

目次

女性のいびきの治し方|今すぐできる対策

いびきは気道が何らかの要因で狭くなることが主な原因であるため、いびきの改善のためには気道が狭くならないように工夫することが重要です。

ここでは、女性が今すぐできるいびき対策を4つ紹介します。

なお、女性のいびきの原因や年代別の傾向について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。

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横向き寝を意識する

今すぐできる女性のいびき対策として、横向き寝が挙げられます。睡眠中は舌が弛緩し、重力の影響を強く受けてしまうため、例えば仰向けで寝る場合は舌が後方に移動してしまい、舌後方に位置している気道を狭くさせてしまいます。

特に女性は、男性よりも痩せ型で顎が小さい方も多く、顎が小さいと相対的に舌の位置の影響を受けやすくなるため、睡眠中の体位の影響を受けやすくなります。

そこで、横向き寝で寝ることができれば、舌は後方ではなく側方に移動するため、気道が狭くなりにくくなり、いびきの改善が目指せるのです。

睡眠中に横向きの姿勢を維持するためには、睡眠中に横向きでも身体に負担のかからないよう、抱き枕やタオルの使用がおすすめです。

枕の高さを見直す

今すぐできる女性のいびき対策として、枕の高さを見直すことも挙げられます。枕の高さはいびきの発症と深く関わっており、特に高さが高すぎる枕の使用は頚部の過剰な屈曲の原因となり、気道が狭くなる原因です。

もちろん個人差もありますが、7cm以上の高さの枕を使用するとリスクが高まることが知られているため、それ以上の高さの枕の使用は控えましょう。

また、枕のみならず柔らかすぎるマットレスの使用も同様で、体幹が沈んでしまうことで頭部との高低差が生まれてしまうため、ある程度反発感のあるマットレスの方が好ましいです。

高めの枕を買うと調整困難ですが、やや低めの枕を購入すれば、高さを上げるためにバスタオルを下に敷くなど、微調整も可能であるため、最初は低めがおすすめです。

口呼吸を防ぎ、鼻呼吸を意識する

今すぐできる女性のいびき対策として、口呼吸を防ぎ、鼻呼吸を意識することも挙げられます。ヒトは本来鼻呼吸を主としますが、中には癖や鼻詰まりの影響で口呼吸の割合が増加してしまう方もいます。

しかし、口呼吸の場合は空気を吸い込む際に下顎が後下方に移動し、さらに後方に位置する気道を狭窄させるため、いびきをかきやすくなるのです。さらに、口呼吸では流入する空気が加湿されず、気道が乾燥すると炎症が生じやすくなり、これもまたいびきの原因となります。

対策としては、市販の口閉じテープを使用することで、睡眠中の口呼吸を防ぎやすくなり、自然と鼻呼吸が促されるため、いびきの予防につながります。

一方で、鼻づまりが原因の口呼吸の場合、口閉じテープを使用すると窒息してしまう可能性もあるため、原因を見極めて適切に使用することが重要です。また、口呼吸による気道の乾燥対策として、特に乾燥に弱い傾向にある女性の場合は加湿器の使用も有効です。

むくみ・冷えを整える

今すぐできる女性のいびき対策として、むくみ・冷えを整えることも挙げられます。冷えによって血流が悪化すると、老廃物を排出しにくくなり、結果として各組織でむくみが生じますが、それによって気道も狭くなるため、いびきの原因となります。

また、特に女性の場合は更年期や産後に自律神経のバランスが乱れやすくなり、冷えやむくみが生じやすくなるため、注意が必要です。

そこで、むくみ・冷え対策のためには入浴による血流改善や、軽いストレッチなどがおすすめです。またむくみの原因の一つに塩分や水分の過剰摂取があるため、就寝前は水分や塩分は適量にとどめ、特に塩分の摂取は適量に抑えることでむくみを予防できます。

【タイプ別】女性のいびきの対処法

いびきは何らかの原因で気道が狭くなることで発症するため、その原因によって対処法もさまざまです。

そこで、原因や体質ごとのいびきへの適切な対処法を5タイプに分けて紹介します。

なお、ここで紹介する対処法の効果にはあくまで個人差もあり、症状が強い場合や改善が見られない場合は、自己判断だけでなく専門医への相談も検討しましょう。

「むくみ・冷え」タイプ

「むくみ・冷え」タイプの女性のいびきに対しては、塩分の過剰摂取を控え、血行促進させることが最適な対処法です。先述したように、血行不良に陥ると気道がむくんでしまい、いびきを生じやすくなります。

特に、長時間のデスクワークなどされる方は夕方頃に顔や全身がむくみやすく、夕食で過剰な水分や塩分を摂取した場合は起床時にむくみが出やすいです。

そのため、むくみ・冷え予防のために下記のような対策がおすすめです。

  • 定期的にストレッチを行い身体を動かす
  • 就寝の3〜4時間以上前に、ゆっくり湯船に浸かる
  • 過剰な塩分や水分の摂取は控える

特に女性の場合は更年期やホルモン変化によって自律神経が乱れやすく、血行不良によるむくみが生じやすいため、上記対策を意識的に行ってみると良いでしょう。

「更年期・ホルモン変化」タイプ

「更年期・ホルモン変化」タイプの女性のいびきに対しては、女性ホルモンのバランスを整えることで気道の狭窄を改善できる可能性があり、規則正しい生活習慣を送ることが大切です。

まず、女性は更年期、妊娠中、生理前など、女性ホルモンの変動するイベントが必ずあるため、その変動によって自律神経も乱れ、血流の悪化などによっていびきをかきやすくなります。例えば、50代の更年期に入って急にいびきが増えたケースなどであればこのタイプが最も疑わしいです。

女性ホルモンをセルフケアで安定化させるためには、規則正しい睡眠リズム、定期的に軽い運動を行う、大豆食品などを無理のない範囲で取り入れるなどが効果的です。

一方で、女性ホルモンの分泌量に対して直接的に作用できるのはピルなどの医薬品以外にはないため、もし改善乏しい場合は、自己判断せずに医療機関に相談しましょう。

痩せ型・あごが小さい」タイプ

「痩せ型・あごが小さい」タイプの女性のいびきに対しては、横向き寝・舌トレが有効な場合があるため、一度試してみると良いでしょう。

本来、いびきは肥満の方が最も発症しやすいですが、痩せ型であごが小さい女性の場合、咽頭や喉頭のスペースが生まれつき骨格的な問題で狭いため、相対的に舌が大きくなり、気道が狭窄しやすくなります。そのため、太っていなくても舌が後方の気道に落ち込みやすく、いびきをかく原因となります。

そこで、対策としては横向き寝や舌トレがおすすめであり、横向きで寝ることで舌を後方ではなく側方に移動させることができるため、気道の開存性が保たれやすいです。

また、舌トレーニングを行うことで舌の位置を正しく保ったり、筋力を維持して舌根沈下を予防する効果が期待できるため、いびきを改善できる可能性があります。

一方で、症状が強い場合は外科的な治療が必要となる可能性もあるため、歯科・睡眠外来への相談も検討しましょう。

「慢性的な疲労・睡眠不足」タイプ

「慢性的な疲労・睡眠不足」タイプの女性のいびきに対しては、できる限りリラックスして、ストレスを溜め込まないことが重要です。

慢性的な疲労・睡眠不足によるストレスを感じると、脳は身体をなるべく休ませるように機能するため、全身の筋肉が普段よりも弛緩し、舌根沈下が起こりやすくなります。

その結果、気道が狭窄していびきをかきやすくなるため、注意が必要です。特に女性は産後や育児のストレスがかかるため、「慢性的な疲労・睡眠不足」に陥りやすく、注意が必要です。

対策としては、睡眠時間をできるだけ確保し、カフェイン・アルコールは就寝前は控えること、さらには就寝前のリラックス時間の確保も効果的です。特に睡眠不足は影響しやすいため、できる限りの睡眠時間の確保に努めましょう。

「舌の筋力低下(舌の衰え)」タイプ

「舌の筋力低下(舌の衰え)」タイプの女性のいびきに対しては、舌トレーニングがおすすめです。舌トレーニングとは、その名の通り舌を動かすことで舌の筋力の維持・向上を図り、舌根沈下を予防していびきの予防や改善を図るトレーニングです。

また、低舌位(口を閉じた時に舌が上顎につかないため、下顎が下がっていびきをかきやすい)の方も舌トレーニングを行うことで、舌が正しい位置に戻り、いびきの改善が期待できます。

舌トレーニングの代表例はあいうべ体操であり、口を「あ」「い」「う」「べ」と動かすことで舌を鍛えることができます。

一方でこれらのトレーニングは特別即効性が高い治療ではないため、継続することが重要であることを知っておきましょう。

自力で改善しない場合の選択肢

上記に記載の通りセルフケアを行ったとしても、必ずしもいびきが改善するわけではありません。

例えば、骨格的な問題であれば痩せ型でも睡眠時無呼吸症候群を発症する可能性があり、ダイエットをしても効果は得られません。また、更年期などでホルモンの影響で生じるいびきもセルフケアは困難です。

その場合、治療は医師の診断のもとで選択することが重要であり、主な選択肢は下記の4つです。

耳鼻科・睡眠外来での検査

セルフケアを行ってもいびきが改善しない場合、まずは耳鼻科・睡眠外来での検査を行いましょう。いびきがセルフケアで改善できない場合は、何らかの病気や特殊な原因によって発症している可能性があるため、医療機関で精密な検査を行い、原因を特定する必要があります。

主な検査としては睡眠中の呼吸状態を評価する簡易検査とPSG(終夜睡眠ポリグラフ)精密検査が挙げられ、前者では自宅で簡易的に検査しますが、後者では病院に1泊入院し、呼吸状態とともに脳波・筋電図なども測定して睡眠の深さや質も評価します。

また、この検査では1時間あたりの低呼吸や無呼吸の頻度も測定し、これをAHI(Apnea Hypopnea Index)と呼びますが、AHIの数値によって睡眠時無呼吸症候群の重症度なども判定可能です。

検査を行い、いびきの原因を突き止められれば、安心して治療に進むことができるため、まずは検査を行うことが重要です。

マウスピース治療

セルフケアを行ってもいびきが改善しない場合、マウスピース治療も検討しましょう。特に痩せ型で顎の小さい女性の場合、顎が引っ込んでいるため、下顎が後方の気道を狭くしやすく、いびきをかきやすいです。

そこで、マウスピースを装着すると下顎が前方に固定され、後方に下がることを抑制するため、気道の開通性が保たれやすくなります。

また着脱が簡単で持ち運びも便利な点がメリットですが、一方でデメリットもあります。市販で売っているマウスピースは患者さん一人一人の歯列や骨格に合わせて作製されていないため、歯の痛みや損傷など、治療する上での合併症リスクがあるため、注意が必要です。

マウスピース治療を行う場合は、必ず歯科医師のもとで自身の骨格に合ったものを作製しましょう。

CPAP(シーパップ)治療

セルフケアを行ってもいびきが改善しない場合、CPAP(シーパップ)治療も選択肢の1つです。CPAP治療とは睡眠中に特殊なマスクを装着し、そのマスクから空気を気道に送り込むことによって気道が狭くなることを予防・改善させます。

特に中等度以上の睡眠時無呼吸症候群の治療として第一選択であり、日中の眠気や集中力の低下など認める方にとって有効な治療法です。

一方で、CPAP装着にはマスクの圧着感や息苦しさなどを伴うため、慣れるまでに時間がかかります。また、駆動音や振動が気になったり、持ち運びに難渋するなど、さまざまなデメリットもあるため、人によっては継続できない可能性もあるため、使用に慣れない方は自己中断する前に必ず医師に相談しましょう。

レーザー治療

セルフケアを行ってもいびきが改善しない場合、レーザー治療も選択肢の1つです。レーザー治療では、口腔内の粘膜にレーザーを照射し、粘膜が収縮することで口腔内のスペースが広がり、いびきの改善を目指せます。

レーザー治療の最大の魅力は治療の負担が比較的少ない点であり、多忙な社会人や学生の方でも生活に大きな支障をきたすことなく、短時間・低侵襲で治療できます。

一方で、1回の照射で永続的な効果が得られるわけではなく、効果を得るためにはある程度繰り返し治療を行う必要があるため、注意が必要です。

また、どんないびきにも適応があるわけではなく、原因によって効果が得られない可能性もあるため、治療の適応については医師に必ず確認し、相談の上で治療を検討しましょう。

【まとめ】女性のいびきは早めの相談が安心

この記事では、女性のいびきの原因や、原因別の対策方法、その他の治療法などについて詳しく解説しました。

特に女性はむくみや骨格的な問題、ホルモンバランスなどの影響を受けていびきをかきやすく、原因によってとるべき対策も異なるため、注意が必要です。

原因や程度によってはセルフケアでの改善も目指せるため、寝姿勢の変更や生活習慣の改善など、この記事で紹介したセルフケアをまずは試してみると良いでしょう。

セルフケアを行っても改善できない場合は早期に医療機関に受診し、原因の追及と、その原因に応じて適切な治療を選択することが重要です。

また、近年では新たな治療の選択肢として低侵襲に改善を目指せるレーザー治療も普及しつつあるため、治療の選択肢の1つとして検討すると良いでしょう。

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