睡眠時無呼吸症候群が完治した方の体験談を紹介【現役医師解説】

  • 睡眠時無呼吸症候群の体験談が知りたい
  • どのような治療で完治を目指せるの?

睡眠時無呼吸症候群の方でこのような疑問をお持ちの方も少なくないでしょう。睡眠時無呼吸症候群は一般的に完治しにくい病気ですが、適切な治療法を選択できれば症状を完治できる可能性もある病気です。

そこでこの記事では、睡眠時無呼吸症候群の完治に対する考え方や、完治に至るまでの治療の選択肢を紹介します。適切な治療法は睡眠時無呼吸症候群の原因や程度によっても異なるため、この記事で紹介する実際の体験談から自身の治療方針を決める参考にしてみてください。

この記事の監修者
dr-honda

本多 洋介 医師

2009年に群馬大学医学部医学科を卒業以降、関東圏の循環器病院で勤務。現在は、横浜市神奈川区にある「Myクリニック本多内科医院」の院長を務める。担当は内科・循環器内科。いびき、睡眠時無呼吸症候群のプロとして日々臨床に取り組む。累計、300人以上のいびき、睡眠時無呼吸症候群の患者を担当。

一般社団法人 いびき無呼吸改善協会

目次

睡眠時無呼吸症候群の体験談と改善事例

睡眠時無呼吸症候群とは、何らかの原因で気道が狭窄し、睡眠中に十分な呼吸ができなくなることで脳や身体が低酸素状態に陥る病気です。

なぜ気道が狭窄するかは人によって異なり、その原因によって完治を目指すための治療法も異なります。そこで、ここでは睡眠時無呼吸症候群の体験談と改善事例を3つ紹介します。

40代女性|マウスピース治療で症状が安定した事例

40代女性のAさんは会社員として日々多忙に働いていますが、健康には気を遣っていて、休日にはジムに行ったり、食事もカロリー管理を徹底していました。もちろん、飲酒や喫煙もしていません。

しかし、40代に入ってから朝起きると口が乾燥し、起床時の口臭や倦怠感に悩むようになったそうです。ネットで調べると口呼吸の可能性が高いと知り、睡眠中に録音すると大きないびきをかいていたため、すぐに市販のいびき改善グッズを購入したそうです。

マウステープを購入して使用しましたが、寝ている間に剥がしてしまい、肌荒れもしてしまったため、諦めて医療機関を受診しました。

そこで検査したところ、程度は中等度の睡眠時無呼吸症候群を認め、特に顎が小さく後方に引っ込んでいることが主な原因として挙げられたそうです。

そこで、医師から顎を前方に固定できるマウスピース治療を提案され、実際に装着したところ、比較的早期にいびきや口臭が改善されたそうです。市販グッズなどで変に時間やお金をかけず、早期に医療機関を受診して良かったと感じたそうです。

40代男性|CPAP治療と減量を並行して改善した事例

40代男性のBさんは営業職として働いていて、仕事の付き合いもあって夜遅くの飲酒や暴飲暴食が多く、運動する時間もなかったそうです。40代に入ってから徐々に体重も増加し、それに伴って起床時の倦怠感や日中の激しい眠気を自覚するようになりました。

ネットで検索し、自身が睡眠時無呼吸症候群の可能性が高いと知ったBさんは、横向き寝で改善できると知り実践しましたが、朝起きると仰向けになっていて、効果も得られませんでした。また、使用する枕を変えても症状は改善せず、セルフケアに限界を感じて医療機関を受診したそうです。

医療機関でPSG検査を行ったところ、重症の睡眠時無呼吸症候群と診断され、第一選択であるCPAP療法を行い、それと並行して睡眠時無呼吸症候群の最大の原因となっている肥満解消のために、ダイエットするように指導されました。

CPAP導入直後から朝の倦怠感は軽減し、それ以降も規則正しい食事や運動習慣を心がけて実際に取り組んだところ、体重減少とともに日中の激しい眠気も自覚しにくくなったそうです。再び仕事に集中できるようになり、改善できて良かったと実感したそうです。

50代男性|最終的にレーザー治療を選択した事例

50代男性のCさんは自営業を営んでおり、多忙のためか決して健康的な生活を送れているわけではありませんでした。また、30代頃から周囲からいびきを指摘されていて、50代に入って体重が増えてからはさらに症状が悪化し、運転中に突然の眠気で事故を起こしかけたこともあったそうです。

そこで、医療機関を受診したところ、重症の睡眠時無呼吸症候群の診断を受け、CPAP療法での治療がスタートしました。しかし、どうにもCPAPを装着すると緊張して眠れず、CPAPから送られる空気が息苦しくて眠れなくなることもあったため、何度も担当医に相談したそうです。

設定圧を緩めたり、緊張を緩和できるようにリラックスしてから装着するなど、色々対策したもののCPAPと相性が合わず、セカンドオピニオンとして近隣の耳鼻科を受診しました。

すると、レーザー治療でもいびきの改善が目指せることを知り、実際に手術を受けると、いびきがやや軽減し、CPAPの息苦しさも緩和されたそうです。勇気を持ってセカンドオピニオンを受けて良かったと実感したそうです。

睡眠時無呼吸症候群は完治する?治療のゴールと考え方

  • 睡眠時無呼吸症候群は完治しないって本当?
  • 睡眠時無呼吸症候群の治療のゴールは?

このような疑問を抱く方も多いでしょう。

風邪や外傷なら完治を自覚しやすいですが、睡眠時無呼吸症候群はその時の体の状態や生活習慣によって症状が増悪したり改善することもあるため、完治を定義しにくい病気です。

ここでは、睡眠時無呼吸症候群に対する治療のゴールとゴールに向かう上での治療の考え方について下記の5つの観点から解説します。

睡眠時無呼吸症候群における「完治」とは

一般的な病気であれば、自己感覚ではなく医師の判断や検査結果を基準にすることで、医学的な「完治」を定義できます。

しかし、睡眠時無呼吸症候群における「完治」を定義することは一般的に困難です。これは、睡眠時無呼吸症候群が日々の生活習慣や過ごし方、体調などによって症状が大きく左右される病気であり、場合によっては大きく症状が悪化・改善する可能性があるためです。

どのような生活習慣を送っていても低呼吸や無呼吸が生じない、もしくは少ない状態であれば完治と呼べますが、現実的な治療の目標は、症状が安定することになります。

また、よく誤解されやすい点は、患者さんの自己感覚や主観で完治したと思うことは完治ではない点です。仮に日中の眠気や倦怠感が改善していても、夜間の低呼吸や無呼吸は改善できていないことも十分あり得るため、主観に頼らないよう十分注意しましょう。

治療で目指す現実的なライン

では具体的に睡眠時無呼吸症候群の治療においては、現実的にどれくらいの改善度合いを目指すべきなのでしょうか。多くの患者さんにとっては「自覚症状を完全に0にすること」や「無呼吸を完全になくすこと」が目標になりやすいですが、現実的にはこれは簡単ではありません。

そのため、治療で目指す現実的なラインとしては「日常生活に支障が出ない状態を保つこと」に設定されることが多いです。日中の眠気や起床時の不調・いびきなど、睡眠時無呼吸症候群を発症する多くの人が悩む症状を軽減することが一つの目安となります。

また、すべての患者さんで同じゴール設定を立てることはナンセンスであり、重症度や原因、生活背景などによって一人一人設定すべきゴールは異なることを知っておきましょう。

改善の感じ方に個人差が出る理由

睡眠時無呼吸症候群の治療をする中で注意すべき点として、改善の感じ方に個人差が大きいという点が挙げられます。

睡眠時無呼吸症候群の主な症状である日中の眠気や起床時の不調・いびきは、どれも気道の狭窄によって生じる無呼吸が原因ですが、気道が狭窄している原因によって治療効果が得られるスピード感も異なるためです。

例えば、肥満による気道狭窄が原因の場合、どんなにダイエットを頑張っても1週間で効果を実感できることは稀です。
一方で、鼻中隔湾曲症やアデノイド、扁桃肥大などの耳鼻科疾患によって物理的に気道が狭窄している場合、手術によって切除すれば即効性の高い効果が期待できるでしょう。

自分の治療経過が、必ずしも他の人の体験談どおりの結果にならないケースもあることも知っておきましょう。

症状が落ち着いたあとも経過観察が必要な理由

睡眠時無呼吸症候群の治療をする中で注意すべき点として、症状が落ち着いたあとも経過観察が必要な点が挙げられます。睡眠時無呼吸症候群の本態は気道の狭窄であり、気道の形状はさまざまな要因で変化するため、一時的に改善したとしてもなんらかの理由で症状が再発する可能性が高いためです。

例えば、下記のような要因で気道が狭窄しやすくなります。

  • 加齢
  • 体重の増加
  • 生活環境の変化
  • 暴飲暴食や過剰な飲酒・喫煙
  • 寝具の変更
  • 耳鼻科疾患の新規発症

以上のように、ちょっとした変化でも症状が再燃する可能性があるため、症状が落ち着いても油断せず、定期的なチェックが推奨されます。

自己判断で「治った」と考えることのリスク

睡眠時無呼吸症候群の治療をする中で注意すべき点として、自己判断で治ったと考えることは控えるべきです。

先述したように、患者さん自身が実感できる症状の改善と、睡眠時無呼吸症候群の症状の評価に用いられる低呼吸・無呼吸の頻度は比例しないことも少なくないためです。仮に自覚症状が軽くなっても、無呼吸自体が残っている可能性は十分あり得ます。

また、自己判断で改善したと勘違いして、せっかく上手くいっていた治療や通院を中断してしまうと、症状が悪化したり、治療の再開に対するモチベーションを維持できなくなります。そのため、症状が治ったかどうかは自己判断せず、必ず医師と相談しながら判断することが安全に治療を進める上で重要です。

睡眠時無呼吸症候群の治療の選択肢と考え方

睡眠時無呼吸症候群は原因や症状の程度に応じて数多くの治療の選択肢が用意されています。最終的に治療法を判断するのは医師ですが、その治療が自分に合わない場合や症状が変化した場合は他の治療に切り替えることも珍しくありません。

そこで、ここでは患者さん自身も治療法を把握できるように、睡眠時無呼吸症候群の治療の選択肢と考え方を紹介します。

CPAPによる治療

CPAPによる治療は睡眠時無呼吸症候群の診療ガイドラインでも強く推奨されており、中等度〜重度の睡眠時無呼吸症候群に対する治療法の第一選択です。(参照:「睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診療ガイドライン2020」

睡眠中に専用のマスクを装着し、機械からホースを経由して持続的に空気が送られることで、気道に空気が送り込まれ、気道の狭窄とそれに伴ういびき・無呼吸を予防します。空気によって気道を広げる治療であるため、狭窄の原因が空気によって改善できるような原因であれば良い適応となります。

例えば、肥満や舌根沈下などが良い適応例です。多くの患者さんにとって大変効果的な治療である一方、装着の圧迫感や違和感、ストレスなどによって継続できなくなる方も少なくない点には注意が必要です。

マウスピースを用いた治療

マウスピースを用いた治療は、特にCPAP療法が適用にならない軽度〜中等度の睡眠時無呼吸症候群、もしくはCPAP療法が使用できない患者に推奨されています(参照:「睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診療ガイドライン2020」

マウスピースを装着することで下顎が前方に固定されるため、下顎の後方に位置する気道が広がりやすくなり、いびきや睡眠時無呼吸症候群の改善を目指せます。特に、口呼吸でいびきをかいてしまう方や低舌位の方(口を閉じた時に舌が上顎に付かない)にはおすすめの治療法です。

一方で、マウスピースは患者さんそれぞれの骨格や歯列に合うものを作製しないと、装着時の不快感や違和感、歯牙や歯肉の損傷など、さまざまな合併症を生む原因となるため、必ず歯科医師に作製してもらい、定期的に調整やメンテナンスを受けるようにしましょう。

生活習慣の見直しによる改善

生活習慣の見直しによる改善は、睡眠時無呼吸症候群を患うすべての患者さんにおいて実施すべき治療法です。

先述した通り、日々の生活習慣が気道の開通性に与える影響は少なくないため、不適切な生活習慣を送っている方は生活習慣を見直すだけでもいびきが改善する可能性があります。規則正しい食習慣、禁酒や禁煙、睡眠薬の摂取を控える、適切な寝具の使用など、日常の細かい習慣を見直しましょう。

なお、根本的に気道の狭窄を招くような原因がある場合(高度の肥満や耳鼻科疾患の発症、もしくは骨格的な問題など)、生活習慣を改善しても症状の改善は乏しいため、あくまで生活習慣の改善は他の治療と併用されることが多い位置づけであることを知っておきましょう。

外科的手術による治療

睡眠時無呼吸症候群に対して、適応があれば外科的手術による治療も選択肢となります。外科的手術によって気道の狭窄している原因を切除し、気道の開通性を改善させることでいびきの改善を目指す治療です。

具体的な対象疾患としては、慢性副鼻腔炎、鼻茸、アレルギー性鼻炎、鼻中隔湾曲症、アデノイド、扁桃肥大などの耳鼻科疾患が挙げられます。もしくは生まれつき顎の骨格が小さいと気道が狭窄しやすくなるため、顎の骨格を矯正する手術も治療の1つです。

これらの対象疾患に対して、手術するかどうかは専門的な判断が求められるため、必ず耳鼻咽喉科に相談し、手術の適用や有効性、リスクを含めて総合的に判断する必要があります。

いびきのレーザー治療

近年では、睡眠時無呼吸症候群に対する治療として、いびきのレーザー治療という新たな選択肢もあります。いびきのレーザー治療とは、レーザーによって口腔内の粘膜を焼却することで、気道の開通性を向上させ、いびきや無呼吸の改善を目指す治療法です。

特に、口蓋垂や軟口蓋が原因で気道が狭くなっている方や、CPAPでの治療が継続できない方にはおすすめの治療法です。レーザーによる手術は外科的手術よりも断然侵襲度が低く、術後早期に社会復帰でき、大きな合併症もありません。

一方で、睡眠時無呼吸症候群の原因によってはレーザー治療では全く改善できない可能性があるため、医師の診断のもと、他の治療を踏まえた選択肢の一つであることには留意すべきです。

睡眠時無呼吸症候群を放置するとどうなる?考えられるリスク

  • 睡眠時無呼吸症候群が完治できないなら治療は中止したい
  • 睡眠時無呼吸症候群は放置しても問題ない?

継続的な治療はストレスとなるため、このようにお考えになる方もいるかと思いますが、睡眠時無呼吸症候群を放置することは絶対に勧められません。

その理由として、下記の5つが挙げられます。

日中の眠気や集中力低下が続くリスク

睡眠時無呼吸症候群を放置すると、日中の眠気や集中力低下が続くリスクがあるため、注意が必要です。

睡眠時無呼吸症候群はその名の通り、睡眠中に無呼吸や低呼吸の頻度が増加する病気であり、それによって睡眠中に取り込める酸素量は著しく低下します。脳にとって重要なエネルギー源である酸素が枯渇するため、脳は栄養不足に陥り、十分な休息が得られなくなります。

さらに、睡眠時無呼吸症候群の最大の問題点は睡眠の質が著しく低下する点です。気道が狭いと、吸気時に胸腔が拡張しても空気が入ってこないため、胸腔内圧が急激に低下してしまい、その刺激によって脳幹の覚醒中枢が刺激されてしまいます。

また、自身のいびきによる騒音や寝苦しさも相まって、中途覚醒(睡眠中に起きてしまうこと)の頻度も増加するため、著しく睡眠の質が低下します。結果として、日中の激しい眠気や集中力低下が続くことになるため、学業や仕事に大きな支障が出る可能性があり、注意が必要です。

生活習慣病や健康リスクにつながる可能性

睡眠時無呼吸症候群を放置すると、生活習慣病や健康リスクにつながる可能性が上がるため、注意が必要です。

睡眠時無呼吸症候群を発症している間、睡眠中は脳や身体が低酸素状態に陥ります。これが長期化すると、脳や身体は持続的な低酸素状態に陥り、このストレスによって交感神経系が持続的に活性化してしまいます。

交感神経とは自律神経の一つであり、血圧や脈拍、睡眠、体温、呼吸、排尿、排便など、さまざまな生理機能をコントロールしている神経です。

持続的な交感神経の活性化によって、高血圧、糖尿病などの生活習慣病の発症リスクが増加し、それに伴い心房細動や心不全などの心疾患、もしくは脳梗塞や脳出血などの脳血管障害の発症リスクが増大することが知られています。

特に心疾患や脳血管障害は、最悪の場合死に至る可能性のある病気であり、これこそが睡眠時無呼吸症候群に対して早期対策・早期治療が必要であると言われる所以です。

事故や思わぬトラブルにつながるリスク

睡眠時無呼吸症候群を放置すると、事故や思わぬトラブルにつながるリスクがあるため、注意が必要です。睡眠時無呼吸症候群の症状が進行すると、睡眠の質の低下や中途覚醒の増加によって、睡眠時間を確保しているにも関わらず、起床時の倦怠感や日中の激しい眠気、集中力の低下に襲われる可能性があります。

その結果、仕事で大きなミスをしてしまう、学業が身に入らず進路に影響してしまうなど、さまざまな問題が生じる可能性があります。

さらに、耐えられない眠気によって高所からの転倒・転落、運転中の居眠りによる交通事故など、何らかの病気や最悪の場合死に至る事態に発展する可能性があるため、十分注意が必要です。

実際に、Findleyらの報告によれば、睡眠時無呼吸症候群の患者の自動車事故率は、睡眠時無呼吸症候群のない患者群のなんと7倍に及んだそうです(参照:「Automobile accidents involving patients with obstructive sleep apnea – PubMed」。自分の命はもちろんのこと、他人の命を守るためにも、早期発見・早期対策が必要となります。

家族や人間関係に影響が出る可能性

睡眠時無呼吸症候群を放置すると、家族や人間関係に影響が出る可能性があるため、注意が必要です。睡眠時無呼吸症候群の患者さんは睡眠中、かなり激しい音のいびきをかくため、同じ空間で寝ている同居人や家族にとっては大変なストレスとなります。

いびきは通常50〜60dB(デシベル)程度で、掃除機や洗濯機、走行中の自動車内と同じレベルの騒音であるため、睡眠中ずっとこの騒音に晒される家族にとってどれだけストレスかわかるでしょう。さらに症状が重度の場合、騒音は80dB近くに達し、これは電車内やガード下に匹敵するほどの騒音となります。

最悪の場合、家族も不眠症状に陥り、離婚や別居など、人間関係の不和に陥る可能性もあるため、そうなる前に対策することが重要です。早期対策に踏み出すためには、睡眠時無呼吸症候群が「本人だけの問題ではない」ことを自分自身で理解することが重要です。

症状が進行し、治療の選択肢が限られる可能性

睡眠時無呼吸症候群を放置すると、症状が進行し、治療の選択肢が限られる可能性もあります。先述したように、睡眠時無呼吸症候群にはさまざまな治療の選択肢が用意されていますが、基本的に症状が進行すればするほど、治療の選択肢は限られてしまいます。

例えば、CPAPがないと症状を緩和できないほどの重症患者さんの場合、体位療法(睡眠中の体位を変えて気道の狭窄を予防する方法)や減量療法の効果は非常に限定的です。

そのため、いかに早期に治療に着手するかが改善を目指す上で重要であり、早期であればあるほど、治療の選択肢が増え、改善の可能性も高まります。逆に「様子見」が長引くことで、治療のハードルが上がる可能性があるため、注意が必要です。

治療せずに放置することは“怖さ”よりも「改善のチャンスを逃す点」にあると整理しておきましょう。

【まとめ】SASは「完治」よりも自分に合った改善を目指すことが大切

この記事では、睡眠時無呼吸症候群の完治の定義や完治するための考え方、治療法について詳しく解説しました。

睡眠時無呼吸症候群は完治することは難しく、あくまで日常生活に支障が出ない状態を保つことを目標にすべきです。

また、睡眠時無呼吸症候群の治療法にはたくさんの選択肢がありますが、原因や重症度などによって選択すべき治療法も異なります。それぞれの治療のメリットや特色を理解し、「完治」を目指すよりも自分に合った改善を目指すことが大切です。

さらに、この記事でも紹介したように近年ではレーザー治療が普及しつつあり、低侵襲でいびきの改善を目指すことができるため、新たな治療の選択肢としてレーザー治療も検討してみると良いでしょう。

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